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峰竜太さんの語りたくなる1本は…

『ライムライト』

名作はいつ観ても名作。人生を振り返りながら観たくなる
10本のうち、4本がチャップリン作品ですが、特にお好きなんですか?
そうなんです。チャップリンの映画はメッセージ性がとても強いんですよね。彼は喜劇役者のイメージが強いですが、そうでない面もたくさんあって、シャレているように見せて真面目に語っているんですよね。その証拠にどの作品にも風刺が効いていて、戦争などについても大人になって理解を深めてから観るとすごく染みてくるんですよ。彼自身が亡命などをしているから、ここまで描けるんでしょうね。常に弱者の味方で、強い者への皮肉を大胆に描いている。「街の灯」や「ライムライト」、「殺人狂時代」、「独裁者」みんなそうでしょ?時代背景もあると思いますが、そういった描き方ができるからチャップリンが好きなんです。内容的にも、今の時代にぜひ見返してほしい映画でもあると思いますね。 映画やドラマは年齢によって感じることが違いますが、名作というのはいつ観ても名作だなと思います。
挙げていただいた日本映画もいずれも名作ぞろいですよね。
小津安二郎監督の「東京物語」や深作欣二監督の「蒲田行進曲」も名作だよね。そして、黒澤明監督の作品はすべて名作! 黒澤監督の映画はどれも娯楽作だけど、やはりメッセージ性が強くて面白い。そして、観ていると黒澤さんが役者を動かしているのがよ~くわかるんです。演じているのではなく、演じさせられているのがわかる。それほどに緊張感が伝わって来るんですよ。すごい演技指導をされているんだろうなというのが見えた上で、すばらしい娯楽作品になっている。だからこそ、スティーヴン・スピルバーグ監督などが信者になるんですよね!「スター・ウォーズ」に出てくるライトセーバーなどは、黒澤映画の影響でしょ?そういった意味でも、今の若い世代の方にもたくさん観てほしいなと思うね。僕自身も年を取った今だからこそわかることもあると思うから、もう一度観たいなと思うし。いろいろなことを振り返りながら、観たいと思います。
「西部警察」「大都会」は大胆なロケと、優作さんが見どころ
そういう意味では、ご出演された「西部警察」「大都会」は思い出を振り返りながら、ご覧になられるのでは?
この2作について語ってもいいんですか? 大丈夫ですか? 石原プロダクションの作品ですので、今のテレビ業界では考えられない大掛かりなことをしてるんだよね!火薬の量も、ガソリンの量もハンパなかったですし、芝浦でのカースタントもハンパなかった。常に危険な状況の中で真剣勝負してました。それから、ロケ地もすごかったんです。例えば、「西部警察」のPARTⅠ では国会議事堂に向けて、戦車みたいな形の装甲車を走らせていたり、銀座4丁目のド真ん中で車の上を装甲車が走っていたり(笑)。銀座のど真ん中でそんな撮影をするなんて考えられないですよね?この時代ならでは。早朝の撮影でしたが、来る車を止めて「すみませーん」なんて言いながら撮影したんです。この銀座のシーンは当時の街の様子も見られて郷愁も感じられると思いますので、ぜひご覧ください。
峰さんは「西部警察」に平尾一兵役でご出演されて、ひょうきんなキャラクターと峰さん自身が相まって注目されたんですよね?
いやいやいや、僕は役者としては芽が出ませんでしたから(笑)。その後の「西部警察」のイベントで全国を回ったときに、現場の回しが面白いって注目してもらえたんですよ。
お茶の間に愛されるキャラクターだったと認識しています。「西部警察」などのシリーズは1人1人のキャラクターがユニークで、そこも視聴者に愛された大きなポイントだと思いました。
そうなんですよね。最終回で渡さん演じる大門が亡くなるシーンは、石原さん演じる木暮とカメラマンだけがセットに入って、全部アドリブで撮影したんですよ。「何もできなくて済まなかった」と木暮が言うシーンなんですが、すごくいいシーンなので、ぜひ見てほしいです。
それはステキな裏話ですね。男たちの挽歌的な物語が胸に沁みます。
大門が撃たれて死ぬシーンは、みんな本気で泣いてましたからね!「西部警察」が終わることよりも大門が撃たれて亡くなることにマジ泣きで、石原軍団の象徴のようなシーンでした。
では、そこから時代は遡りますが、「大都会」はいかがですか?
PARTⅡから松田優作さんが出ているので、ぜひ見ていただきたいです!映画「蘇える金狼」などに出演する前の荒々しい優作さんが見られるんですよ。石原裕次郎さんと渡哲也さんがいらっしゃったので、優作さんはその下で伸び伸びと演じられていて、セリフを自分でアレンジされたり、小芝居やアドリブもたっぷり。アクションについても自ら提案されたりして、僕もいろいろ教えてもらいました。「大都会」はやっぱりPARTⅡを観てほしいです。PARTⅢになるとみんな車などに乗ってしまうのですが、PARTⅡは自分たちで走ってましたから!「大都会」「西部警察」を通してみても、「大都会 PARTⅡ」が断然オススメです。あの時の優作さんを見るだけでも価値があると思いますよ!
ライムライト
ドラマ
落ちぶれた老芸人カルヴェロ (チャップリン) は、自殺未遂をはかったバレリーナ・テリー (クレア・ブルーム) を助ける。彼の励ましで再び舞台で踊れるようになったテリーは、二人の幸福な生活を夢見るが、カルヴェロは人生の舞台から遠ざかろうとしていた…。チャップリンがルーツであるロンドンの大衆演劇の世界を舞台に、限り無い愛を描いた傑作。「人生に必要なのは勇気と想像力と…そして少しのお金だ」などの名台詞、バスター・キートンとの共演で見せる至芸から、誰もが涙する感動のラストシーンまで、まさにチャップリンの集大成。

峰竜太さんのマイリスト

※各作品のHuluでの配信には期限がございます。

峰竜太
峰竜太(みねりゅうた)
1952年3月1日生まれ、長野県出身。
1973年、NHKドラマ「銀座わが町」で俳優デビュー。「大都会パートⅡ・Ⅲ」(日本テレビ系)、「西部警察パートⅡ・Ⅲ」(テレビ朝日系)などに出演。2014年にはドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」で磯部支店長役を好演した。「アッコにおまかせ!」(TBS系)、「出没!アド街ック天国」(テレビ東京系)に出演中。
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